電マ男  〜日本、そして財閥〜
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電マ男  〜日本、そして財閥〜

ボォォォォ


アフリカ出て どのくらい経ったのか? 俺 よくわからない。
箱の中 ずっといるから どうなっているのか わからない。
あいかわらず 船乗員さん 俺の隣で寝ている。
あれから何度も船乗員さん 起きてきたんだけど
俺 知られたら まずい思って 何度も 電気アンマ かました。
ごめんね 船乗員さん・・・・。


「・・・・もうすぐ日本らしいな」
誰かの声 聞こえる。
にほん・・・  にほん!!
もうすぐにほん!!
俺 その声聞いて 吼えようとしたけど もう間違わない。
俺 我慢した。 喜ぶこと 我慢した。
そうしないと見つかるから。


ザザァァァァァァ・・・・・・・・・ガタン!!


・・・・?
「みなさん 本船は、無事日本に到着いたしました。ご利用いただきまして、誠にありがとう御座います」
・・・・着いた!!?
にほん・・・日本着いた!!?
「うほほほぉぉぉぉぉ!!! や・・・やったぁぁぁぁぁぁうほぉぉ!!!」
俺 つい叫んでしまった。
「!!? 何の声だ!?」
「荷物置き場からだ!!」
ダダダダダダダダ!!!!
しまった!! 俺 失敗!! 俺 すぐ箱の中 隠れる!!
「誰かいるのか!!?」
・・・・・・・箱の中の穴から 除く・・・・・船乗員さん・・・いっぱい・・・。
どうしよう・・・・
「あっ!! チャパティーが倒れてるぞ!!」
ちゃぱてぃー?  あ・・・俺が 電気アンマかました 船乗員さんの事か。
しまった。 もしチャパティーさんが 目覚ますと 俺の事 ばれる・・・。
ここまで・・・なのだろうか・・・。
俺・・・どうなっちゃうんだろう・・・・。
「おい チャパティー!! どうした!!? 何があった!!?」
ほかの船乗員さん チャパティーさん 起こす。
「う・・・ううん・・・・」
「お・・・気がついたか!! 何があった!?」
ああ・・・・もうお終い・・・・アフリカのみんな ごめん・・・・。
「おおお・・・・ローション様!!もっとぶって・・もっと俺を罵って〜〜〜〜っはぁはぁはぁ」
「・・・・・・・・こいつ、幻覚見てやがる・・・。アフリカ帰ったら減給だな・・・・・」
あれ・・・・? ばれない・・・・?
俺 助かった? 見つからなかった? チャパティーさん 言わなかった?
・・やった!! ということは 助かった!!
俺 ついてる!! おかあさん 守ってくれた!!
これ おかあさんのおかげ。 ありがとう おかあさん。
俺がさっき叫んだ声 船乗員さん達は チャパティーさんが言ったものと 思ったらしい。
よかった・・・だけど チャパティーさんのせいになった。
ごめん チャパティーさん。 いつかお礼しなきゃ・・・。
「よーし。チャパティーは隅っこに置いとけ。お前ら!! 荷物を運ぶぞ!!」
「ィエッサー!!」
おお 荷物運ばれる。 箱に入ってる俺も 運ばれる。
やった。 おかあさん とうとう俺 にほんで 生活する。
俺 がんばるからね。 きっと 俺 すごい人間になってみせる。
これ 俺の目標。


「おもっ・・・・このローションの箱・・・・」
「ひとつくすねるか??」
「バカ・・・これは菊門財閥に運ぶんだぞ・・・・見つかったらタダじゃ済まされん・・」
「そうだな・・・」
なんのことだろう・・・。でもみつからないように 祈る。


ゴトゴト・・・・穴から 外 のぞく。
ここがにほん・・・・・・アフリカとは違う匂い・・・・・。
「お待ちしておりました」
別の声 聞こえた。 なんか 凄くすごみある 声。
「ああ、菊門財閥のお方ですか。直々にこの荷物を?」
「ええ・・・すぐに届けなければなりませんので・・・」
きくもんざいばつ? ???よくわからない・・・。
「それでは、たしかにお渡しいたしました」
「ご苦労様です。送料は振り込んでおきます」
「ご利用ありがとうございます」
ドスン・・・・
「ぐほっ・・・・・お・・・重い・・・・腰が・・・・」
どきどきどきどき・・・・。
ドサッ   ガチャッ
俺 どこかに乗せられて 何かのしまる音 聞こえた。
ブォォォォォン!!


え? え? 俺 ドコ行っちゃうの? でも今出たらばれそう・・・。
ど・・・どうしよう・・・。


あれから どのくらい時間が経過 したろう?
俺 よくわからない・・・。
「お妃様、お持ちいたました」
「ご苦労様 もう下がってよろしい・・・」
誰かの声 また聞こえる。
まずい・・・・ばれるの 時間の問題。


がさごそ・・・・
この箱が開けられる音 すぐ聞こえる。
「さあて 私のローションちゃん♪ 出ておいでー♪」
がささっ


・・・・・・・・
数秒後 おきさき様の 悲鳴 ここに響いた。
俺 まずい思って 逃げようとしたが 捕まった。
なにか 鈍器っぽいもので 俺 殴られた。 
後の頭 殴られた。
瞼 重くなる・・・・
薄れゆく意識の中 この言葉だけ 耳に残った。
「なんだ!!? ローションの悪魔か!!?  地下牢にぶち込めぇぇぇぁぁぁ!!」
俺・・・・悪魔 違うのに・・・・。


〜日本、そして財閥〜 完